天正大判の買取価格相場と相場以上で売る方法

大判の多くは江戸時代に発行されていますが、江戸時代よりも前につくられたのが天正大判です。天正大判は、日本で初めて規格化された金貨として、天正16年(1588年)に豊臣秀吉が彫金師の後藤徳乗につくらせたと言われています。

この記事では、天正大判の買取価格相場と、天正大判を相場以上で売る方法を紹介します。


天正大判の買取価格相場と相場以上で売る方法

天正大判は、戦国時代において日本統一を果たした豊臣秀吉が、天正16年(1588年)から江戸時代初期にかけてつくらせました。天正大判を鋳造したのは、室町時代から江戸時代にかけて彫金師の御用達をつとめた後藤四郎兵衛家の後藤徳乗です。

戦国時代以前は、金は商取引にはほとんど用いられず、砂金や金塊が物々交換のような形で交換手段となっていたにすぎなかったと考えられています。戦国時代に入ると、物資の調達などの必要性から金山や銀山が開発され、貨幣の鋳造技術が急速に発展しました。

そこで重宝されたのが、彫金の技術です。後藤四郎兵衛家は足利将軍家で装剣金具の製作をしていましたが、織田信長や豊臣秀吉に仕えるようになり、貨幣の鋳造や彫金にも関わるようになりました。後藤四郎兵衛家は、後に江戸幕府に仕え、大判を鋳造しました。

その過程でつくられたのが、天正大判です。天正大判は貨幣としてはサイズが大きく、実用には適していませんでした。その理由として、天正大判は豊臣秀吉が派手好きな性格であったことが関係していると考えられています。

1588年は、織田信長の後を継いだ豊臣秀吉がライバルの勢力をほぼ一掃し、豊臣家の威信を見せつけるために絢爛豪華な黄金の茶室や大坂城などをつくらせました。天正大判も、その一環でつくられました。小判もつくられたようですが、現存していません。

天正大判は、主に褒美として用いられました。戦功をあげた武士などに贈られたと考えられています。そのため、一般庶民が天正大判を手にする機会はほぼなかったでしょう。一説には、後に控える朝鮮出兵のための戦意高揚のために贈られたとも言われています。


天正大判の買取価格相場と特徴

天正大判の縦の長さは約17センチメートル、量目は約165グラムです。現存する金貨としては世界最大クラスです。さらに、金の純度が約74%で、これは18金に相当する純度の高さです。後につくられた大判と比較しても、はるかに高い純度です。

天正大判は、「天正菱大判」、「天正長大判」、「大仏大判」の3種類があり、いずれも現存数が少ないため、高値で売ることが可能です。3種類とも共通して表面に「拾両後藤」と墨書きされていますが、年号や極印、大きさなどに違いがあります。


天正菱大判

天正菱大判は、上部に1か所、下部に2か所、菱枠の桐の極印が入っているのが特徴です。また、右上に年号が墨書きされています。裏面に極印はありません。サイズが他の2種類よりもやや小さい楕円形です。

天正菱大判は約40,000枚鋳造されたようですが、現存する天正菱大判は非常に少なく、数枚程度です。日本銀行の貨幣博物館や大阪にある造幣博物館などに展示されているものを含め、本物と確認された天正菱大判は6枚のみです。

2015年にスイスのチューリッヒで開催されたオークションにおいて、天正菱大判が1億数千万円の高値で落札されました。そのことから、天正菱大判の買取価格相場は1億円以上と推定されます。


天正長大判

天正長大判は、天正菱大判よりも縦長で、大きなサイズに見えるのが特徴です。上下左右に1か所ずつ、丸枠の桐の極印が入っているのが特徴です。年号の墨書きはありませんが、文禄4年(1595年)以降に鋳造されました。裏面の中央に丸枠の桐紋、亀甲の桐紋、花押の極印が入っています。

天正長大判は約55,000枚鋳造されたようですが、現存数は多くありません。そのため、買取価格相場は5,000万円以上で、状態が良いと7,000万円以上の高値買取が期待できます。


大仏大判

大仏大判は、豊臣秀吉の息子、豊臣秀頼が京都の方広寺大仏殿を再建するための費用を捻出することを目的に、慶長13年(1608年)から17年(1612年)にかけてつくられました。大仏殿の再建は、徳川家康が豊臣家の財産を消費させることを目的としていたと言われています。

大仏大判の形状はやや角張った楕円形で、極印や墨書きは天正長大判とほぼ同一です。右上に「大」の文字が墨書きされたものもあります。

大仏大判は39,763枚鋳造されたと言われており、天正大判の中で最も現存数が多いです。とはいえ、買取価格相場は1,000万円以上と推定されます。


天正大判を相場以上で売る方法

天正大判を相場以上で売る方法

天正大判は、3種類とも本物であれば非常に高値で売ることが可能です。しかし、天正大判には多くのレプリカや偽物があります。古い時代のもののため、真偽不明のものもあります。オークションサイトなどに出品されている天正大判は、ほぼレプリカと考えましょう。

実際に16世紀後半から17世紀初頭にかけてつくられ、金の含有量が高くても、墨書きがきちんと判読でき、経年劣化や極印のかすれなどがない天正大判は非常に数が限られています。その場合でも、高値で売れる可能性があります。

天正大判を売る場合は、古銭専門の買取業者に鑑定を依頼しましょう。その際、できる限り天正大判に手を加えずにそのままの状態を保存して鑑定に出しましょう。また、移動の間に天正大判が破損しないように注意して運びましょう。

レプリカの古銭を多く扱っている店や買取業者だと、本物の天正大判でもレプリカだと勘違いされてしまう可能性があります。また、鑑定士の質によっては正確な価値を理解できないこともあるでしょう。そのため、複数の業者に鑑定を依頼することをおすすめします。


まとめ

天正大判の買取価格相場と相場以上で売る方法のまとめ

天正大判の買取価格相場と、相場以上で売る方法を紹介しました。まとめると以下のとおりです。

  • 天正大判は豊臣秀吉が後藤四郎兵衛家に命じてつくらせた、国内初の大判
  • 天正大判は種類や極印、墨書きにより3種類に分けられる
  • 最も高く売れる天正大判は、天正菱大判

豊臣秀吉が後藤四郎兵衛家に命じてつくらせた天正大判は、国内初の大判です。後藤四郎兵衛家は、後に江戸幕府においても大判を鋳造しています。天正大判は、天正菱大判、天正長大判、大仏大判の3種類が現存しています。

それらのうち、最も希少価値が高く、買取価格相場が高いのは天正菱大判です。天正菱大判は1億円以上で売れる可能性がありますが、その他の2種類も数千万円以上で売れると期待できます。レプリカが非常に多く出回っているため、注意が必要です。

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