皇朝十二銭は、飛鳥時代から平安時代にかけて朝廷によってつくられた、12種類の通貨です。古いもので約1,300年以上になるため、歴史的価値が高いです。
皇朝十二銭は発行年数や現存数などにより、価値が異なります。この記事では、皇朝十二銭の買取価格相場と、相場以上で売る方法を紹介します。
皇朝十二銭の買取価格相場と相場以上で売る方法
皇朝十二銭は、唐の通貨「開元通宝」を参考に日本でつくられた、最古の公用通貨とされています。最初につくられたのは和同開珎です。皇朝十二銭の登場により、日本の本格的な貨幣制度が開始されました。
皇朝十二銭の特徴と買取価格相場
皇朝十二銭の特徴
- 中央に正方形の穴
- 表面に名前を示す漢字4文字が刻印
- 裏面は無地
- 文字の順番は、上から時計回りに一文字ずつ右、下、左
- 材質は一部を除いて銅製
- 後期につくられたものは鉛の含有量が多く、品質は劣化
皇朝十二銭の買取価格相場
発行された順番に買取相場を確認していきましょう。
1.和同開珎
708年8月29日に朝廷が発行したと記録されています。当時は貨幣制度が根付いていなかったため取引の目的ではほとんど使われていなかったようです。ただし、北海道から九州まで和同開珎が発見されているため、朝廷が和同開珎を全国規模で流通させようとしていたと推察されます。
和同開珎は、つくられた時代により古和同と新和同とに分けられます。古和同は材質がもろい上、つくりかたが雑です。そのため、良いコンディションで残っていれば、非常に高い価値を持ちます。古和同の買取価格相場は、200万円~500万円です。特に銀銭は高く売れます。
現存するほとんどの和同開珎は、新和同です。材質が古和同より硬く、書体が均一です。新和同の買取価格相場は、20万円~100万円です。
2.万年通宝
和同開珎がつくられてから約50年後の760年に発行されました。和同開珎10枚に対し万年通宝1枚の交換比率とされたことにより経済に混乱が生じ、5年のみの発行となりました。買取価格相場は、5万円~10万円です。
3.神功開宝(じんぐうかいほう)
765年に発行され、万年通宝と同価値でした。北海道知床半島のチャシコツ岬上遺跡で発見されるなど、広く流通したと考えられています。買取価格相場は、1万円~5万円です。「功」の文字の「力」が「刀」のものは希少価値が高いです。
4.隆平永宝
796年に発行されました。買取価格相場は、5万円~10万円です。
5.富寿神宝(ふじゅしんぽう)
818年に発行されました。富寿神宝以降に発行された皇朝十二銭は、鉛の比率が増加し、質が低下しています。買取価格相場は、5万円~10万円です。
6.承和昌宝(じょうわしょうほう)
835年(承和2年)に発行された、日本で初めて元号が名前に入った通貨です。買取価格相場は、5万円~10万円です。
7.長年大宝
848年につくられました。買取価格相場は、15,000円~90万円と、とても幅広いのが特徴です。
8.饒益神宝(じょうえきしんぽう)
長年通宝までの通貨は文字がはっきり読み取れますが、饒益神宝以降の皇朝十二銭は文字の判読が困難なほどにまで質が低下しました。
饒益神宝は859年に発行され、発行年数が約11年とやや短めであることと、皇朝十二銭全体で約12,000枚発見されたうちで饒益神宝はわずか76枚程度しか発見されていないことから、買取価格相場は1,000万円以上と言われています。
9.貞観永宝
870年に発行されました。饒益神宝に引き続き品質が悪いですが、現存するものの多くは文字がはっきり読み取れます。買取価格相場は、10万円~50万円です。
10.寛平大宝(かんぴょうたいほう)
890年に発行されました。買取価格相場は、5万円~10万円です。
11.延喜通宝
907年に発行されました。通貨の品質は著しく低下し、文字の判読が困難なものがほとんどです。買取価格相場は、5万円~10万円です。
12.乾元大宝
958年に発行された、最後の皇朝十二銭です。963年には鋳造が終了し、それ以降は私鋳銭や輸入銭が横行・流通したことなどから朝廷が発行する鋳銭はしばらく停止しました。
乾元大宝も品質が悪く、破損したものや文字が読み取りにくいものが多いです。買取価格相場は、5万円~10万円です。
皇朝十二銭の相場以上で売る方法
上記12種類の皇朝十二銭の他に、同時期に発行された鋳銭があり、それらは相場以上の買取価格で売ることが可能です。
現存するほとんどの和同開珎は銅製ですが、銀製の和同開珎も存在します。銀製の和同開珎は、708年~709年に鋳造されたと、続日本紀(しょくにほんぎ)に記録されています。これは、和同開珎以前に流通していた無文銀銭との切り替えのための措置だと考えられています。
太平元宝は、万年通宝と同時期の760年に発行された銀貨です。ただし、太平元宝は現存しておらず拓本が存在するのみです。そのため、万が一発見された場合、買取価格は想像がつきません。
太平元宝と同時に、760年に日本最初の金貨となる開基勝宝が発行されました。発行枚数は極めて少なく、現存する開基勝宝は32枚です。市場に出回っている太平元宝のほとんどはレプリカまたは偽物で、買取価格は想像がつきません。
富本銭は、和同開珎よりも以前の683年ごろに発行されたと考えられている銭貨です。もし富本銭が商取引の目的で流通していれば日本最古の通貨となりますが、そのような記録は存在せず、まじない用の道具だと考えられています。買取価格は想像がつきません。
上記の皇朝十二銭の買取価格相場は、グレードにより大きく異なります。保存状態や酸化・破損の有無などにより、価格差が生じます。
特に皇朝十二銭は、新しいものでも鋳造から1,000年以上経過している上、後記の皇朝十二銭は鉛の含有量が多く、破損しやすいことから、現状のまま劣化を止めることが、高く売るために最も大事です。
また、饒益神宝のようにほとんど発見されていない皇朝十二銭は、保存状態が悪い場合でも本物であれば確実に高値で売ることが可能です。
その他の皇朝十二銭も、本物であれば数万円以上の価値があります。ただし、皇朝十二銭はレプリカや偽物が多く市場に出回っています。そのため、古銭専門の買取業者に鑑定を依頼すると、安心できます。
近所に古銭専門の鑑定士がいる買取店がない場合は、バイセルや買取プレミアム・福ちゃんなど、日本全国に出張買取が可能な買取業者を利用しましょう。
まとめ
皇朝十二銭の種類と買取価格相場、相場以上で売る方法を紹介しました。まとめると以下のとおりです。
- 皇朝十二銭は飛鳥時代から平安時代にかけて朝廷が発行した12種類の通貨
- 皇朝十二銭は、種類や保存状態などにより大きく価値が異なる
- 皇朝十二銭はレプリカや偽物が多いため、鑑定は古銭専門の買取業者に依頼すべき
皇朝十二銭は、朝廷が708年に発行された和同開珎から963年に鋳造を終了した乾元大宝までの12種類の通貨を指します。皇朝十二銭は日本で鋳造された最初の公用通貨で、唐の開元通宝を参考につくられました。
皇朝十二銭の買取価格相場は、種類や現存数、保存状態などにより大きく異なります。また、続日本書紀などの記録や拓本のみ存在し、発掘されていない通貨は、買取価格は想像できないほど高くなることが考えられます。
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