ギザ10の買取価格相場と高く売れるギザ10

通常の10円玉の縁はなめらかですが、昭和26年~昭和33年(昭和31年を除く)の7年間に製造された10円玉には、現在の100円玉と同様に縁にギザギザがついています。

そのような10円玉のことを「ギザ10(ぎざじゅう)」と呼び、高く売れる可能性があります。

この記事では、キザ10の買取価格相場と、高く売れるギザ10の種類を紹介します。


ギザ10の買取価格相場と高く売れるギザ10

何故キザ10は作られていたのか

何故キザ10は作られていたのか

10円玉は、昭和25年の臨時通貨法改正に伴い、昭和26年から製造が開始されました。

それ以前は10円金貨が存在していましたが、これ以降は青銅を素材とした10円玉が発行されることとなりました。

10円玉は昭和27年に発行され、昭和28年から現在に至るまで流通しています。そのうち、昭和26年~昭和33年までに発行された10円玉には、縁にギザギザがついています。

それ以外のデザインなどの特徴は、現行の10円玉と同一です。

この期間に製造された10円玉のことを、ギザ10と呼びます。

昭和31年のみ10円玉の発行がなかったため、その年を除く7年間にギザ10は製造されました。

昭和34年以降に製造された10円玉の縁は、ギザギザではなくなめらかです。

通貨の縁にギザギザがある理由

  • その当時の最高額面の貨幣として、他の貨幣と区別するため
  • 金貨や銀貨等の貴金属を削り取られるのを防止
  • 偽造防止

ギザ10の場合は、素材が青銅のため、削り取られるのを防止する意味はほとんどありません。

一方、昭和26年時点で最高額面の貨幣は10円玉だったため、こちらの方がギザギザがある本当の理由です。

昭和30年に50円玉が製造され、次いで昭和32年に100円玉が製造されたことから、10円玉が最高額面ではなくなりました。

50円玉や100円玉にギザギザが入っており、それらと区別するため、昭和34年以降に製造された10円玉にはギザギザがなくなりました。


ギザ10の買取価格相場

ギザ10の買取価格相場は、状態と発行年度により決まります。

未使用の状態だと、2万円~7万円で売れる可能性があります。

比較的きれいな保存状態だと数百~数千円で売れることがありますが、使用済みのギザ10は、ほぼ額面どおりの買取価格となります。

そのため、使用せずに保存しておいたギザ10でない限り、売らずに保存しておいた方が良いかもしれません。

買取店によっては、未使用のギザ10しか買取してもらえないことも多いです。

ギザ10は、製造年度により発行枚数が大きく異なります。

昭和26年に製造されたギザ10は1億106枚、昭和27年に製造されたギザ10は、1億8,663枚です。

発行枚数は多めですが、未使用であれば、6~7万円で売れる可能性があります。


高く売れるギザ10

高く売れるギザ10

特に、昭和26年に製造されたギザ10の全てと、昭和27年に製造されたギザ10の約3分の1は表面の平等院鳳凰堂に乗っている鳳凰の尾が上がっており、そのギザ10は高く売れます。

昭和27年の途中から、鳳凰の尾は下がっています。

その理由は、本来は平等院鳳凰堂に乗っている鳳凰は雄のはずで、雄の鳳凰の尾は下がっていなければなりません。

ところが、最初に製造されたギザ10は、尻尾がほとんどありません。

そのため、そのギザ10の鳳凰は雌と呼ばれていました。

10円玉の流通がはじまって以降、鳳凰の図柄が異なることが判明したため、鳳凰の尾が下向きに修正されました。

未使用の場合はもちろん、使用済みのギザ10でも、雌の鳳凰だとやや高く買われる可能性があります。

昭和28年に製造されたギザ10は4億6,630万枚、昭和29年に製造されたギザ10は5億2,090万枚と非常に多いため、未使用品であっても買取価格相場は18,000円程度です。

昭和30年に製造されたギザ10は1億2,310万枚で、買取価格相場は未使用品で25,000円程度です。

昭和31年は10円玉が製造されず、昭和32年に製造されたギザ10は5,000万枚、昭和33年に製造されたギザ10は2,500万枚です。

ギザ10の発行枚数が減少した理由は、すでに10円玉が多く製造されていたことに加え、50円玉や100円玉が新たに発行されたことが考えられます。

昭和31年に製造されたギザ10の買取価格相場は、未使用品で40,000円程度、使用品でも30円程度です。

最も発行枚数が少ない昭和32年に製造されたギザ10の買取価格相場は、未使用品で50,000円程度、使用品でも100円程度になることがあります。

ギザ10は、通貨コレクターだけでないかたでも、記念に持っていることがあり、使用済みのギザ10の流通はほとんどなくなっています。

そのため、新たにギザ10を発見しても、売れる可能性は低くなっています。

摩耗やキズ、サビなどがないギザ10であれば、クリーニング等をして売ることが可能かもしれません。

また、大量にギザ10を保有していたり、複数の製造年度のギザ10をそろえて売れば、高値で売れるかもしれません。


まとめ

ギザ10の買取価格相場と高く売れるギザ10のまとめ

キザ10の買取価格相場と、高く売れるギザ10の種類を紹介しました。

まとめると以下のとおりです。

  • ギザ10とは、昭和26年~昭和33年のうち昭和31年を除く7年間に製造された10円玉
  • ギザ10は、縁がなめらかではなくギザギザとなっている
  • ギザ10は、発行年度や保存状態により数万円で売れる可能性がある

ギザ10は初期に製造された10円玉で、縁がなめらかではなくギザギザです。

昭和26年から製造され、翌27年に発行されました。

昭和34年以降に製造された10円玉は縁がなめらかになったため、ギザ10は高く売れる可能性があります。

使用済みで劣化のあるギザ10は、額面どおり程度でしか売れないケースがほとんどです。

買取してもらえない可能性もあります。

未使用のギザ10は、数万円で売れることがあります。

特に、昭和26年、昭和32年、昭和33年に製造された未使用のギザ10は高値で売れます。

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