無文銀銭の買取価格相場と相場以上で売る方法

無文銀銭は、日本最古の貨幣とされている和同開珎よりもさらに40年前につかわれていた私鋳銀貨です。現存数が非常に少なく、文字や穴などの特徴もあまりないため、真贋の見極めが難しく、非常に価値の高い貨幣です。

この記事では、無文銀銭の特徴と買取価格相場、相場よりも高く売る方法を紹介します。

無文銀銭の特徴と買取価格相場

無文銀銭は、天智天皇が統治していた近江京時代に鋳造された貨幣です。667年～672年ごろに使われていたと推定されています。一般に日本最古の貨幣とされる和同開珎が708年、奈良県飛鳥池遺跡から出土した富本銭が683年以降のため、無文銀銭の方が古いです。

無文銀銭は、大阪府・奈良県・京都府・滋賀県・三重県など近畿地方を中心に、17遺跡から120枚程度が出土しています。西日本には良質の銀がとれる銀山が多かったことが影響していると考えられます。

無文銀銭は、銀ののべ板を裁断加工してつくられました。直径は約3センチメートル、厚さは約2ミリメートル、量目は8～10グラムです。和同開珎以降、ほとんどの貨幣に見られる真ん中の四角の穴が見られず、代わりに小さな円上の穴が開いています。

貨幣を示す文字はありませんが、「高志」「伴」「大」「田」「×」などの文字や記号などが刻印されている無文銀銭も出土しています。また、銀片を貼り付け、量目をそろえようとしているものもあります。

無文銀銭が通貨としてどの程度流通したかは不明です。その後に発見された富本銭も同様のため、和同開珎が最古の貨幣だと考えるかたも多いです。しかし、つくられた年数が最も古いのは無文銀銭のため、歴史的価値は非常に高く、出土数も少ないことから買取価格は計り知れません。

無文銀銭の買取価格相場は、市場に本物の無文銀銭がほぼ流通していないため、不明です。参考に、和同開珎の買取価格相場は100万円程度、富本銭も無文銀銭同様不明ですが、1,000万円以上すると考えられています。

そうすると、無文銀銭の買取価格は少なくとも1,000万円以上と考えるのが妥当でしょう。

無文銀銭は私鋳銀貨で、つくりかたも銀ののべ板を裁断し、さらに銀片を貼り付けるなど、つくりかたが規格化されていないため、1枚ずつ特徴が異なります。

大きさも、最大の無文銀銭は直径が38ミリメートル、量目が35.8グラムです。今後、さらに大きな無文銀銭が出土する可能性も否定できません。

無文銀銭は、明確な買取価格相場をつけることができないため、高値で売るには保存状態に加え、本物であるかどうかがポイントとなります。本物の無文銀銭であれば、多少コンディションに問題があっても、希少価値が高いため高値で売ることが可能です。

ヤフオクなどのオークションサイトやチェーンの古銭販売店でも、偽物やレプリカ、真贋不明のものなどが出回っています。それらの中には相場よりも安値で取引されていることがありますが、本物である可能性は低いです。

無文銀銭は120枚程度しか出土しておらず、和同開珎などのようにまとまって出土することはありません。滋賀県の崇福寺跡から11枚の無文銀銭が出土したことがありますが、それでも極めて珍しいケースです。

無文銀銭を鑑定するには、古銭専門の買取業者に依頼すると良いでしょう。ただし、無文銀銭はそもそも出土数が少なく、1枚ごとに特徴が異なるため、一つの業者でなく複数の業者に鑑定を依頼すると安心です。

無文銀銭を鑑定に出す際、洗うなどして汚れを落とそうとすると、価値を大きく下げてしまうことがあります。傷や破損の可能性があるだけでなく、重要な部分が欠損してしまうこともあります。

無文銀銭の特徴と買取価格相場、相場よりも高く売る方法を紹介しました。まとめると以下のとおりです。

日本で最も古い時代につくられた無文銀銭は、銀ののべ板を裁断加工してつくられました。真ん中に小さな穴が開いており、文字や形などは統一されていません。当時都のあった近畿地方を中心に流通していたと考えられています。

無文銀銭は17移籍から120枚程度しか出土しておらず、今後も大量に出土する可能性は低いと考えられています。そのため、本物の無文銀銭であれば1,000万円以上で売れる可能性があります。

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