天皇記念硬貨の買取価格相場と相場以上で売る方法

現在の天皇が2019年4月30日に退位することに伴い、天皇記念硬貨の価値が高まることが予想されます。天皇記念硬貨には多くの種類があり、価値もさまざまです。

この記事では、天皇記念硬貨の種類と、それぞれの買取価格相場、および天皇記念硬貨を相場以上で売る方法について紹介します。

天皇記念硬貨の特徴と買取価格相場

昭和天皇に関する記念硬貨

昭和天皇に関する記念硬貨は、即位50年記念硬貨と即位60年記念硬貨の2種類に分けられます。

天皇陛下御在位50年記念硬貨は、昭和天皇が即位してから50周年を記念して発行された額面価格が100円の硬貨です。1976年12月23日と1977年2月3日に発行されました。直径は22.6ミリメートル、量目は12グラムです。

天皇陛下御在位50年記念硬貨の表面は皇居と二重橋、裏面は鳳凰と菊の紋章が刻印されています。発行枚数は7,000万枚と非常に多いため、希少価値は低く、買取価格相場は100円～500円です。完全未使用品でも600円程度となります。

天皇陛下御在位60年記念硬貨は、昭和天皇が即位してから60周年を記念して発行された記念硬貨です。額面価格10万円の金貨、1万円の銀貨、500円の硬貨の3種類が1986年11月10日以降、発行されました

60年記念10万円金貨は、1986年に1,000万枚、1987年に100万枚発行されました。日本で初めて発行された、額面価格が1万円を超える金貨です。発行枚数が非常に多いのが特徴で、10万枚以上の偽造通貨も発覚しているため、注意が必要です。

60年記念10万円金貨の直径は30ミリメートル、量目は20グラムです。表面に鳩と水、裏面に菊の紋章が刻印されています。日本発の10万円金貨ですが、発行枚数が多いため買取価格相場は10万円～12万円です。

60年記念1万円銀貨は5,000万枚発行され、直径は35ミリメートル、量目は20グラムです。表面に日の出と瑞鳥、裏面に菊の紋章が刻印されています。買取価格相場は12,000円～15,000円です。

60年記念500円硬貨の直径は30ミリメートル、量目は13グラムです。表面に京都御所内紫辰殿、裏面に菊の紋章が刻印されています。買取価格相場は、500円～1,000円です。ミントセットも発行されており、1,500円程度の買取価格となります。

平成の天皇に関する記念硬貨

現在（平成）の天皇に関する記念硬貨は、即位時、即位10周年記念、20周年記念、30周年記念に発行されています。

天皇陛下御即位記念硬貨は、1990年に10万円金貨と500円硬貨の2種類が発行されました。10万円金貨のプルーフ金貨、および10万円金貨と硬貨の貨幣セットも発行されています。

即位記念10万円金貨の直径は33ミリメートル、量目は30グラムです。発行枚数は200万枚です。表面に鳳凰と瑞雲、裏面には菊の御紋の周辺に桐と唐草模様が刻印されています。

昭和天皇即位60周年記念の10万円金貨と比べ、即位記念10万円金貨は量目が1.5倍あり、発行枚数も少ないため、買取価格相場はやや高くなり、11万円～15万円です。また、偽造防止のためのシークレットマークなどの措置が施されています。

即位記念10万円プルーフ金貨は、通常版と比較して鏡のような光沢がありますが、買取価格相場に大きな違いはありません。

天皇陛下御即位記念500円硬貨の直径は30ミリメートル、量目は13グラムです。3,000万枚発行されました。表面に特別御料車・裏面に菊の紋章と束帯が刻印されています。希少価値はあまりなく、買取価格相場は500円～1000円です。

天皇陛下御在位10年記念硬貨は、1万円金貨と500円硬貨の2種類が1999年に発行されました。1万円金貨は、直径が28ミリメートル、量目は20グラムです。20万枚発行されました。表面に瑞鳥とその周辺に桐と白樺、裏面に菊の紋章とその周辺に橘と桜が刻印されています。

天皇陛下御在位10年記念1万円金貨は全てプルーフ金貨で、買取価格相場は、6万円～8万円です。

天皇陛下御在位10年記念500円硬貨は、直径26.5ミリメートル、量目は7.2グラムです。1,500万枚発行されました。表面に富士山と菊の花、裏面に菊の紋章とその周辺に橘と桜が刻印されています。買取価格相場は500円～1,000円です。

天皇陛下御在位20年記念硬貨は、1万円金貨と500円硬貨の2種類が2009年に発行されました。1万円金貨は、直径が28ミリメートル、量目は20グラムです。10万枚発行されました。表面に鳳凰・瑞雲・皇居・二重橋、裏面に菊の紋章が刻印されています。

天皇陛下御在位20年記念1万円金貨は全てプルーフ金貨で、買取価格相場は、6万円～8万円です。

天皇陛下御在位20年記念500円硬貨は、直径26.5ミリメートル、量目は7グラムです。1,000万枚発行されました。表面に二輪の菊の花、裏面に菊の紋章が刻印されています。買取価格相場は500円～700円です。

天皇陛下御在位30年記念硬貨は、1万円金貨と500円硬貨の2種類が2018年11月1日に発行されました。1万円金貨は、直径が28ミリメートル、量目は20グラムです。5万枚発行されました。表面に鳳凰とその周辺に桐と白樺、裏面に菊の紋章が刻印されています。

天皇陛下御在位30年記念1万円金貨は全てプルーフ金貨で、5万枚のうち2万枚は金貨単体で、3万枚は500円硬貨とセットで販売されました。買取価格相場は販売価格の138,000円よりやや高いと考えられます。

天皇陛下御在位30年記念500円硬貨は、直径26.5ミリメートル、量目は7.1グラムです。500万枚発行されました。表面に儀装馬車と菊・白樺、裏面に菊の紋章が刻印されています。「バイカラー・クラッド」という技術でつくられたのが特徴です。買取価格相場は500円程度だと考えられます。

高く売れる天皇記念硬貨と少しでも高く売る方法

天皇記念硬貨は、保存状態が良いほど、買取価格が高くなります。未使用の硬貨や発行当時の状態そのままの硬貨であれば、軽く汚れを取る程度で、あまり手を加えないようにしましょう。

キズや汚れがある場合でも、磨いたり洗浄したりすると、摩耗や劣化の恐れがあるため、無理に手入れしない方が良いです。特に、金貨や銀貨、発行年度が古い記念硬貨の手入れは注意しましょう。

プルーフ硬貨や貨幣セットは、ケースや付属品・鑑定書などがそろっていると、買取価格が高くなります。

金貨や銀貨は、金相場や銀相場により買取価格が大きく変動します。特に金は相場の変動を受けやすいため、金相場の高いうちに売ることが少しでも高く売るコツです。

NGCやPCGSなど、国際的に信頼度の高い鑑定機関がグレーディングした硬貨は、買取価格が高くなります。ただし、グレーディングには料金や送料が必要となります。

天皇陛下御在位50年記念硬貨は、額面価格が100円で発行枚数も多いため、買取価格はあまり高くなりません。保存状態の多い硬貨を大量に売ることにより、少しでも高く売ることが可能です。

また、天皇陛下が即位してから50年を記念して発行された天皇陛下御在位50年記念純金小判は非常に希少価値が高く、ケースと証明書が付属していると10万円程度の買取価格になります。純金製のため、金の価格相場によってはさらに高値がつく可能性があります。

その他にも、天皇陛下の即位50年を記念して、指輪や切手、盃などがつくられました。記念硬貨とそれらと同時に売ることで、高値での買取が期待できます。

天皇陛下御在位60年記念10万円金貨は、プルーフ硬貨も発行されました。保存状態が良い場合、20万円以上の買取価格となることがあります。

また、金貨と銀貨のセット、金貨・銀貨・硬貨のセットも発行されました。買取価格は、それぞれの硬貨買取価格の合計金額プラス1万円前後となります。

天皇陛下御在位60年記念10万円金貨のうち1987年に発行されたものの方が、1986年に発行されたものよりも発行枚数が少ないため、少しだけ買取価格が高くなります。

2019年4月30日以降、元号が平成から新しい名称に変わることに伴い、天皇記念硬貨の買取価格が上昇することが期待されます。発行枚数が多いなど希少価値が低いものはあまり大きな買取価格上昇は見込めませんが、プルーフ金貨などは買取価格が高くなると予想されます。

また、天皇記念硬貨の他にも、皇太子殿下御成婚記念硬貨など、皇室に関連した記念硬貨やメダルなどの買取価格相場も同時に高くなるでしょう。

皇太子殿下御成婚記念硬貨は、5万円金貨、5,000円銀貨、500円硬貨が2003年に発行されました。プルーフ貨幣セットも発行されています。改元されることにより、皇太子夫妻が新天皇になるため、天皇記念硬貨以上の価格上昇となる可能性があります。

天皇記念硬貨を買取してもらう場合は、信頼のできる買取業者に依頼しましょう。近くに信頼度の高い硬貨買取業者がある場合は、そこに依頼できますが、ない場合は、出張買取可能な買取業者を利用しましょう。

全国規模で出張買取している高価買取業者は、バイセルや買取プレミアム、福ちゃん、まんがくやなどがあります。記念硬貨の他にも、古銭や貴金属、着物、骨董品なども同時に鑑定してもらうことができます。

出張対応可能な地域や出張時期、買取可能な品物の種類が異なるため、メールまたは電話で事前に問い合わせ、出張日時を決めましょう。出張料・鑑定料・キャンセル料は無料です。記念硬貨の宅配買取は利用できません。

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まとめ

天皇記念硬貨の種類と、それぞれの買取価格相場、および天皇記念硬貨を相場以上で売る方法について紹介しました。まとめると以下のとおりです。

天皇記念硬貨にはいくつかの種類がありますが、2019年4月30日に平成が終了し、新たな名称の元号になることに伴い、買取価格が上昇することが期待されています。1万円～10万円金貨やプルーフ貨幣などは、特に高値で買い取りされます。

天皇記念硬貨には金貨や銀貨、硬貨があり、発行された年度により発行枚数やサイズなどが異なります。それぞれに希少価値が異なる上、保存状態やグレーディングなどにより買取価格相場は変動するため、信頼できる高価買取業者に鑑定を依頼することをおすすめします。

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