着物の花柄の種類と模様の意味、着用シーン

着物の柄には、その着物の時代背景、産地などの特徴が現れます。鶴や鳳凰などの生き物、御所車や糸巻紋などの乗り物など、菱形模様や水玉などの幾何学模様、山、流水、岩石などの自然物があります。

それらの中でも、花柄の着物はとても種類が多く、人気が高いです。

この記事では、着物の花柄の種類、花柄の模様の意味、花柄の着物の着用シーンについて紹介します。


着物の花柄の種類

着物の花柄の種類

着物の花柄には、日本人が花鳥風月を愛する感性が表れています。そのため、海外の着物愛好家からも高い評価を得ています。

着物の花柄は、身の回りの動植物を見て、そのままの姿を着物に反映する具象模様と、幾何学模様などで花柄を連続して表現するものとがあります。


花柄の種類

吉祥文様

吉祥文様は、縁起が良く不老長寿を願うための柄付けです。鶴や鳳凰などの柄付けが有名ですが、松竹梅の着物もあります。


花をモチーフにした花柄

花をモチーフにした独創的な花柄には、辻が花・華文・花丸文・花の本などがあります。


辻が花

辻が花は、室町時代に起源を持つ、絞り染めと手描き染めを主に用いた花柄です。素朴な柄から豪華な柄まで様々あり、豊臣家や徳川家に残る着物に辻が花が見られます。


華丸

華丸は、花を丸くかたどった花柄です。正倉院風の着物が有名です。華丸には決まった花名はないのが一般的です。


花丸水

それに対し、菊・桔梗・水仙・梅などを丸形に柄にしたのが、花丸水です。華丸よりも写実的な花柄です。


花の本

花の本は、本に花が描かれていたり、開いた本が花から出るなど、ユニークな花柄です。


幾何学模様

幾何学模様の代表は、花菱です。

花菱は、菱形の中に花びらを4枚描いた模様です。菱形の起源は縄文時代と考えられています。平安時代には公家の有職模様(ゆうそくもんよう)となりました。


有職文様

有職文様は、公家の装束や輿車 (よしゃ) などに使われた、独自の優美な様式が特徴の文様です。花菱の他に、七宝・小葵・八つ藤の丸などがあります。


牡丹紋

牡丹紋は、奈良時代に中国から日本に伝わり、平安時代に発展した花柄です。牡丹は中国で百花の長とされ、人気の高い花です。日本でも、着物の華やかさを演出するために用いられます。


花柄の着物の模様の意味、着用シーン

花柄の着物の模様の意味、着用シーン

花柄の着物の模様別にみていきましょう。


花柄の着物の模様別の意味・着用シーン


松竹梅

松竹梅の着物は、古代中国より逆境にあっても耐えることを意味し、日本でも君子の象徴となっています。

松竹梅の意味

  • 松は極寒でも緑を絶やさない
  • 竹は寒さに負けずまっすぐ伸びる
  • 梅は冬の寒さから一早く花を咲かせる

また、松竹梅は縁起が良いことを意味するため、慶事用の祝いの席で晴着や帯・留袖・振袖に多く着られます。特に、不老長寿を祝う席での着用に適しています。


丸文

華丸などの丸文は、無限を表す縁起の良い模様です。円は始点も終点もなく、「円=縁」につながることから、花嫁衣装にも多く用いられます。


菊は、姿や色、香りが優れていることから、着物の花柄だけでなく、絵画や工芸品に多く用いられている花です。古典的な吉祥模様に、菊の花柄は多く用いられます。

菊は桃と共に長寿を意味し、秋の花ではありますが年中問わず、慶事用などの着物で用いられます。


横菊

横菊は、小さな桜の花や花びらを一面に散らした花柄です。江戸小紋や長襦袢に多く用いられます。


菊唐草

菊唐草は、唐草に菊の花をあしらった模様です。日本人の好みに合った模様で、季節を問わず着られます。


むじな菊

むじな菊は、小菊の花びらを細かく、すきまなく散らし菊の花びらが重なり合って見える様子が、動物のむじなのように見える花柄です。


乱菊

乱菊は、菊の花弁を長く大きくまっすぐのび、乱れ咲いたように表現した模様です。菊の花をよりいっそう目立たせ、躍動感のある動きを表現しています。振袖や訪問着などに用いられます。


桐は、古来から中国で鳳凰が住む木と尊ばれてきました。日本でも菊とともに、皇室の紋担っています。桐の花柄は、成長の祈願を意味します。吉祥模様で祝儀の着物や袋帯に用いられます。


藤は、紫色の花が垂れ下がる様子が美しい花です。平安時代後期、藤原氏全盛の時代に完成し、有職文様に多く用いられます。藤の花柄は優雅で柔らかい印象を与え、昇進を意味します。


季節ごとの花柄

季節ごとの花柄

季節ごとに花柄の種類を選ぶのもおすすめです。


春に適した花柄

桜・梅・椿・牡丹など、春に咲く鮮やかな花です。


夏に適した花柄

藤・あじさい・あやめ・若竹など、生命力にあふれる花です。


秋に適した花柄

桔梗・撫子・萩・紅葉など、シックな感じの花です。


冬に適した花柄

菊・松など落ち着いた雰囲気の花です。


まとめ

着物の花柄の種類と模様の意味、着用シーンのまとめ

着物の花柄の種類と模様の意味、着用シーンについて説明しました。まとめると以下のとおりです。

  • 日本人の感性を生かした花柄の着物の種類は数多くある
  • 着物の花柄には、それぞれに意味や由来がある
  • 花柄の着物は、着用シーンや季節に応じて適した物を選ぶべき

着物の花柄には、日本人が花などの自然を愛でる感性が生かされています。花柄の多くは中国などから伝来しましたが、日本独自の染め方や織り方で発展しました。

着物の花柄にはそれぞれに意味があり、慶事用や季節ごとなど、着用シーンに適した着物を選ぶことをおすすめします。

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