付け下げと訪問着の違いと着物の見分け方

着物の種類には付け下げと訪問着があります。

どちらも色の着物で柄が施して居るため、似ていて見分けがつかないかたもいるでしょう。

しかし、付け下げと訪問着にはそれぞれに特徴があり、着用する場面にも違いがあります。

着物を着るのであれば付け上げと訪問着の違いを把握しておきましょう。

ここでは、付け下げと訪問着の違いと着物の見分け方について説明します。

付け下げの特徴、種類と着る場面

付け下げの特徴

付け下げは、未婚、既婚を問わずに着ることができる着物です。

付け下げは、反物の時に着た時に模様がすべて上を向くように描かれています。

紋が入っている付け下げもありますが、紋が入ると格式が高い着物として着用が可能です。

紋が入ることで格式が高い着物になるため、街着などカジュアルに着ることができなくなります。

付け下げの種類

付け下げは略礼式にあたる着物です。

付け下げ訪問着と付け下げ小紋という種類のものもあり、訪問着のような柄の付け下げを「付け下げ訪問着」、小紋のように全体的に柄のある付け下げを「付け下げ小紋」と呼びます。

着る場面

付け下げは、訪問着のように柄が豪華ではないですが、帯や小物次第で華やかになります。

また、付下げの控えめな柄は茶会などの場面でも重宝するため、訪問着よりも活用範囲が広くあります。

そのため、小物を豪華にすることで、披露宴、表彰式、年賀、初釜、パーティー、入学式や卒業式に着ることができます。

柄が簡単なものはカジュアルに着ることができるため、普段の着物として着用することが可能です。

訪問着を着るにはおこがましすぎる場面などでは付け下げが便利に活躍します。

訪問着の特徴、種類と着る場面

訪問着の特徴

訪問着は未婚、既婚を問わず着ることができる着物です。

訪問着が世の中に出はじめたころは礼装として着用することが望ましい着物という考え方だったため、三つ紋がついているものが通常でした。

しかし、最近は紋が入っていないものの方が多いです。

訪問着は、すべての柄が続くようにつくられているため、上から下まで柄が続いており、柄の出方が大変華やかです。

全体的に柄が入っているものから裾の部分だけに柄が入っているものがあります。

訪問着の種類

訪問着は準礼装として着ることもできる上、略礼式として着用することができる着物です。

古典的な模様、豪華な模様、箔をふんだんに使った訪問着は一つ紋を付けることで格式高い着物になるため、準礼装になります。

着る場面

訪問着は華やかに見えるため、幅広い場面で着用することができる着物です。

結婚式、結納、お茶、パーティー、入学式、卒業式など式事などに使用することができます。

準礼装として着用するのであれば、金、銀箔が入ったものにして、古典的な柄の帯や、箔や刺繍が入った帯を合わせると良いです。

付け下げと訪問着の違いと着物の見分け方

付け下げと訪問着の違い

着物の地に色がついており、模様が施されているため、訪問着と似ており区別しがたいですが、裁ち目に柄が渡らないものが付け下げです。

また、訪問着と比べると柄が簡単です。

ただし、最近は訪問着のような重厚な柄のものも出てきているため、余計に区別しにくくなっています。

しかし、柄の出方には特徴があり、柄がすべて上向きになっている特徴があります。

訪問着は肩から胸、袖を通り裾までが一続きになった絵柄になっています。

華やかな絵柄が特徴的です。

着物の見分け方

付け下げと訪問着を見分ける方法は四つあります。

一つ目は柄の出方の違いです。

付け下げは柄が小さく描かれていることが多く、大胆な柄などはなく小さくまとめられているような柄です。

訪問着は、一枚のキャンバスのように大きく図柄が描かれているため華やかな印象があります。

付け下げと訪問着は、柄の出方や華やかさで見分けることができます。

二つ目は、格の違いがあります。

訪問着は格式のあるパーティーなどに準礼装として着ていくことができます。

付け下げの場合には、訪問着に比べると格が下になるため、格式高いパーティーには着ていくことができません。

小さなパーティーや観劇など、訪問着を着るには大げさすぎるという場面で着る着物です。

三つ目は値段です。

付け下げと訪問着の値段を比べると付け下げの方が値段が安いです。

訪問着は付け下げに比べると制作過程の手間もかかるため、値段が高くなっています。

値段の違いで両者の着物を見分けることができます。

四つ目は反物かどうかの違いです。

付け下げは反物のままで販売されていますが、訪問着はたたまれているか、着物の形になって衣桁にかかって販売がされています。

反物かどうかで見分けることもできます。

まとめ

付け下げと訪問着の違いと着物の見分け方について見てきました。

内容をまとめると以下のようになります。

付け下げと訪問着は同じように見える着物でも大きな違いがあります。

付け下げは訪問着に比べると柄の出方に華やかさがない上に、値段も安いです。

訪問着は金や銀箔が入っているもので古典的な柄の帯を合わせると、準礼装として着用することができ、格式高いパーティーにも着用することができる着物です。

付け下げの柄は細かいものが多く柄が上を向いている特徴があり、訪問着は肩から胸、袖を通り裾までが一続きになった絵柄になっている特徴があります。

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