シミや汚れのついた着物の買取と高く売る方法

着物を日常的に着るかたは、現代社会では少数派です。そのため、着物を着用する機会は、年に数回程度でしょう。着物は手入れを怠ると、状態が悪くなってしまい、買取価格が下がってしまいます。

状態が悪い着物は買取を拒否されることもありますが、査定の結果によっては高く売ることが可能です。この記事では、シミや汚れの付いた着物の買取の手順や買い取り価格、注意点について紹介します。

シミや汚れのついた着物の買取してくれる？

七五三や成人式、結婚式などで着物をレンタルするかたもいますが、一生に一度の記念で着物を購入するかたも多いです。普段着で着物を着用することはないため、タンスに保管するか、他人に譲る、または買取を依頼することになります。

着物は、着物買取専門店やリサイクルショップなどで売ることが可能です。どちらで売っても良いですが、より正確な査定を行い、適正な価格で買い取ってもらうなら、着物買取専門店の方が適しています。

全国展開している着物買取専門店の中には、宅配買取や出張買取を行っている業者があるため、それを利用しても良いでしょう。

シミや汚れは査定への影響大

着物を購入して、すぐに売却する場合はシミや汚れが付く可能性は低いですが、しばらくタンスに入れたままにしておいた着物は、保存状態が悪いとシミや汚れ、虫食い、カビなどが発生し、買取ができない、または買い取り価格が低くなります。

着物には買取相場があり、着物の種類や作家名、柄や模様、状態などによって判断されます。素材によって、例えば正絹の着物の場合は湿気に弱く、シミや汚れができやすくなるため、査定の際に厳しくチェックされます。

また、母親や親戚、知人などから譲り受けたデザインが古い着物は、一般に買取価格が低い場合が多いですが、流行によっては高く買取されます。その場合、多少の汚れがあっても比較的高く買い取って貰えます。

シミや汚れがある場合でも、できるだけきれいな状態にしておくことで、高く買取してもらえます。ほこりやゴミを除くのはもちろん、しわやよれをなくしておきましょう。費用がかかりますが、クリーニングするのも良い方法です。

リサイクルショップや着物買取専門店であまり高い価格で査定してもらえない場合、オークションなどで個人間売買する方法があります。ヤフーオークションが有名で、サイト内である程度の相場が決まっています。

オークションに出品する場合は、写真で汚れや傷、シミなどの状態を撮影し、掲載しましょう。個人間売買は、自分が思った以上の価格で高く売ることができる反面、トラブルに発展することもあるため、慣れたかたのみ行うようにしましょう。

着物はインテリアとしての価値が急上昇中

シミや汚れのついた着物でも、最近は外国人の需要が高まってきたこともあり、高い値段がつく傾向にあります。訪日外国人が増え、日本の文化に興味がたかまっている背景もあり、着物を買い求めるケースが増えているからです。

着物を買う外国人は、着用する以外にも、部屋のインテリアで求めるケースがあります。特に欧米では、壁面に絵画や骨董品などを飾る習慣があり、その一つで着物を購入するかたが増えています。

さらに、2020年の東京オリンピック開催に合わせ、中古着物の需要が加速しています。飾るだけであれば、シミや汚れがついていてもその部分が隠れていれば問題ないため、高く買いとってもらうことも可能です。

また、証明書や証紙がある場合や、帯や小物とセットで買いとってもらうことで、シミや汚れがあっても買取してもらいやすくなります。

シミや汚れのついた着物を売る際の注意点

着物を高く売るには季節に注意！

着物の需要は、シーズンによって異なります。元来は、10月～5月は袷、6・9月は単衣、7・8月は薄物といった衣替えがあります。それ以外にも、正月やお祭りシーズンなどに需要が高まります。

そのようなシーズンであれば、需要が高く品薄になりがちなため、多少のシミや汚れがある場合でも売りやすくなります。

また、できる限り買取実績の高い業者に査定を依頼しましょう。リサイクルショップの中には、アルバイトなどで経験が浅い従業員が査定を行うことがあります。マニュアルどおりに査定した結果、安い金額でしか買いとってもらえない可能性が高いです。

高価買取のためには、着物をベストの状態にしよう！

シミや汚れがあると、査定の際にマイナスのイメージを与えます。それを少しでも緩和するため、状態をなるべく良くしましょう。クリーニングをするのが一番ですが、それ以外にも防虫剤のにおい移りがない、湿気をなくすために干す、糸のほつれをなくすなど配慮しましょう。

着物を店舗に直接持ち込む場合や宅配買取を利用する場合は、着物のたたみ方にも注意が必要です。しわや折り目がないようにたたみましょう。

虫食いなどで破損している場合と違い、シミや汚れはシミ抜きや丸洗いで落とすことができます。丸洗いは皮脂やほこりなどを落としますが、汗やカビは落ちません。

汗を落とすには、水洗いが有効です。その際、汗をかいた部分にていねいに水をかけ、汗をぬく作業が必要です。

クリーニング店でシミや汚れを落とす場合、呉服専門店や着物クリーニング専門店に依頼する方が良いです。値段は高くなりますが、確実にシミや汚れ、カビが落ち、買取価格が高くなるためです。

最近付いたシミは比較的、染み抜きで落ちやすいですが、数年前から数十年前についたシミは、なかなか落ちません。場合によっては、着物の繊維を傷めてしまいます。

着物を傷めずに染み抜きを行うには、熟練の技術と知識、器具が必要です。買取業者は染み抜きを行っていることもあるため、査定金額には染み抜きの作業費も加算されている可能性があります。

まとめ

シミや汚れの付いた着物の買取と高く売る方法、注意点について紹介しました。まとめると以下のとおりです。

着物は、いつか使うかもしれないため、長年タンスの中に入れたままにしがちです。しかし、着物は保存状態が悪いとシミや汚れ、虫食いなどが発生し、買取価格がどんどん下がります。なるべく状態が良い間に売るべきでしょう。

最近では、外国人観光客の増加や2020年の東京オリンピック開催の影響により、日本人だけでなく外国人の着物の需要が高まっています。シミや汚れがあるからと諦めずに、着物買取専門店などに査定を依頼すると、高く売れる可能性があります。

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